身体的特徴に基づく歴史的人種分類概念の一つです。欧米人の骨格はコーカソイド型と言われ、鼻が高く頬骨も急激に高くなっています。また額の骨も盛り上がり彫りが深いのが特徴です。それに対し、日本人の骨格はモンゴロイド型と言われ、最も特徴的な部分は鼻と頰骨に凹凸がありません。また頬骨が横に広い為に平面顔にみえるのも特徴です。

コーカソイドの特徴
- 頭蓋が前後に長い長頭型
- 鼻骨・鼻筋が高い
- 前頭骨やオトガイが前に出る
- 出っ歯や口ゴボとなることは少ない
モンゴロイドの特徴
- 頭蓋が前後に長い短頭型
- 鼻骨・鼻筋がコーカソイドに比べて低い
- 顎部分が前に出やすい
- 出っ歯や口ゴボとなることがコーカソイドに比べて多い

横顔の美しさを図る指標で、顎から鼻先にかけて一直線に線を引いた時に上唇がそのライン内におさまる美しい横顔を「Eライン」=エステテッィクラインと呼びます。美しい顔の条件として、Eライン(エステティックライン)は非常に重要です。 一般的には唇がこのEラインからはみ出していない状態が美しい横顔とされています。 しかし、人種によって鼻や顎の高さが違うので、美しいとされる基準も異なります。
しかし日本人は欧米人と比べて、圧倒的にこのEラインを持っている人は少ないと言われています。Eラインの基準はアメリカの医師によって作られたものなので、日本人が同じ基準に満たないのは仕方のないことかもしれません。
そもそも欧米人はコーカソイド、私たち日本人を含むアジア系はモンゴロイドと呼ばれ、骨格の作りが違うため、鼻の高さが圧倒的に違います。しかし理想的なEラインはただ鼻が高ければ良いというわけではありません。
そこに大きく影響してくるのが歯並びの悪さです。歯が唇側に傾斜して生えていることによって口元が出てしまうと、横顔のバランスが崩れてしまいます。骨格を変えることは難しいですが、歯並びなら歯列矯正で改善することができます。
コーカソイドとモンゴロイドのお話をしましたが、症状によっては矯正治療でEラインの改善をすることが可能です。下の症例はマウスピース矯正(インビザライン)にて歯を抜かずにEラインを改善した症例です。
Before


After


インビザライン矯正では、インビザライン社が作成した3Dシミュレーション(クリンチェック)を基に治療を進めていきますが、このクリンチェックを患者さまの骨格に合わせて修正することこそが極めて重要となります。なぜなら、このクリンチェックは全世界1700万人以上のインビザライン患者さんの治療結果のデータを元に最適化されて作成されていますが、これは主にコーカソイド(欧米人)の骨格を前提としているからです。
モンゴロイド型の日本人のインビザライン矯正を行う場合、作成されたクリンチェックを日本人向けに作り直す必要があります。クリンチェックはコーカソイド型の欧米人の骨格を前提に作られているからです。 骨格の違いに加え、歯根が存在している歯槽骨の幅が極端に狭いことも日本人の特徴です。
コーカソイド型の欧米人向けのクリンチェックでそのままインビザライン矯正治療を行うと、この歯槽骨の幅の狭さが考慮されず、歯が骨から飛び出したり、歯肉退縮(歯茎が下がる)の原因となることがあり得ます。 クリンチェックは、しっかりと日本人向けに修正し、時間をかけて完成させる必要があります。ここで必要となるのが歯科医師の技術ということになるのです。
インビザライン矯正で歯科医師の技術が重要な理由
インビザライン矯正はどこの医院で行っても同じではありません。治療を進めていく上で核となる治療計画が、患者さまの骨格に合わせた計画に修正されたものでなければいけないからです。生体力学とデータ分析の機械学習によって臨床上示された最適な装置であるインビザラインのマウスピース。それはコーカソイド型である欧米人のデータが多く用いられているため、歯科医師にはそれを日本人の骨格向けに修正する能力が求められます。だからこそ、インビザライン矯正は、それを手掛ける多くの臨床経験を持った専門医のもとで行うことが推奨されているのです。

スキャン
インビザラインでは、最新の光学スキャナーで取得した歯型のデータ、専門医が作成した治療計画書、口腔内写真、X線写真をアメリカのアライン社に送ります。

クリンチェック
作成
当院が提出した治療計画書に基づき、アライン社がインビザラインの3Dシミュレーション(クリンチェック)を作成します。

クリンチェック
修正
インビザラインの認定医である当院長が様々な検討を行い、最適なクリンチェックを完成させます。手掛ける歯科医師の経験に大きく左右される最も重要な場面です。

マウスピース
製造
完成したクリンチェックを患者さまに確認いただき、同意が得られたら最終承認を行い、インビザラインのマウスピースが発注されます。

海外からの郵送
最新デジタル技術を駆使したアライン社の工場でインビザラインのマウスピースが製造されます。
インビザラインでは、コーカソイド型である欧米人のデータが多く用いられているため、歯科医師にはそれを日本人の骨格向けに修正する能力が求められます。また、1本1本の歯の動かし方、速度、角度、アタッチメントの数や配置、歯を削る箇所や量の調整など、患者さまの口腔内環境に応じて緻密な修正を行います。システムでは構築することのできない、医師の手による経験と技術が必要な最重要局面であり、手掛ける歯科医師の経験に大きく左右されます。
インビザライン矯正は専門クリニックで

装置をデザインするソフトウェアも、矯正歯科医の意図を反映できるような細かい設定ができるのは、インビザラインを作成する際に使う「クリンチェック」だけです。
矯正治療のマウスピースのデザインには3つの大きな要素があります。
- 治療ゴールの歯のポジションの設定
- ゴールまでの歯の動きのデザイン
- その動きを実現するためのアタッチメントデザイン
インビザラインでは「クリンチェック」というソフトウェアを用い、治療ゴールの設定を一本一本の歯でドクターが詳細に設定します。この時点でそのドクターの矯正学的な診断と・独自のテクニックが反映されますので同じ患者さんの同じ型取りからでもドクターが違えば出来上がる装置は全く異なってきます。そして、歯の動きのデザイン。これも矯正のバイオメカニクス(生体で歯が動く仕組み・生体力学)などを理解する必要があり、ドクターによってメソッドが違います。最後にアタッチメントデザイン。これは先に決めた歯の動きを実現するためのアタッチメントを設定する必要があり、バイオメカニクスの知識など、ドクターの腕の見せ所です。
このようにマウスピースの設計を担当するドクターの意図を装置デザインに反映できるソフトウェアがあるのは今のところインビザラインのクリンチェックプロだけです。インビザライン矯正を検討している方は、経験と知識、症例データが豊富なインビザライン専門クリニックを選ぶと安心でしょう。
コーカソイドは牧畜が主で肉・ミルク・バターなど動物性脂肪が多い食事が中心でした。動物性脂肪はより多くのインスリンを必要とします。一方、モンゴロイドは農耕が主でインスリンをさほど必要としません。その結果、コーカソイドはモンゴロイドと比べると、インスリンを分泌するβ細胞と膵臓がより発達しました。私たち日本人は言うまでもなくモンゴロイドです。日本人の膵臓の重さは平均70~100gです。一方、白色系欧米人のそれは100~140gで、日本人の1.5~2倍くらいの重さです。実際のところ、白色系欧米人は血糖値を下げる働きのあるホルモン「インスリン」の分泌能力が、日本人を含むモンゴロイドの1.5~2倍くらいあります。モンゴロイドはインスリンの分泌能力が低いため、「少しの肥満」でも糖尿病になってしまいます。一方、コーカソイドの欧米人は超肥満になるまで糖尿病にはなりません。日本人はもともと太りやすく、糖尿病になりやすいのです。
口ゴボ(出っ歯)といっても症状はさまざまで、人によって異なりますが、原因は主に以下の3つです。
- 歯が前突している
- 骨格が前突している
- 歯と骨格が前突している
歯が前突している出っ歯の治療法

矯正治療で改善することが可能です。
骨格が前突している出っ歯の治療法

十分な移動を期待したい場合は、外科的手術が必要になります。
歯も骨格も前突している出っ歯の治療法
矯正と手術、両方の治療が必要な場合もありますが、手術にかかる身体的・経済的・時間的負担が大きいことから、矯正治療だけでどこまで改善できるかを検討することが推奨されます。
Eライン矯正(口ゴボ矯正)とは、横顔の美しさを評価する基準である「Eライン(エステティックライン)」に沿って、口元のバランスを整える矯正治療です。口元が前に出ている「口ゴボ」の状態を改善し、美しい横顔と健康的な口元を手に入れることを目的とする矯正治療です。

Eライン( エスティックイン)は 鼻先と顎先を結ぶラインのことです。美しい横顔の一つの基準として、 唇がEラインの線状または少し内側に納まっている状態が理想のEラインとされています。
口ゴボとは、横顔を見たときに口元が「モコッ」と盛り上がってみえる状態を指します。専門的には上顎前突と言われ、口元が前に出ていることで、自分の横顔にコンプレックスに思われる方も多くいらっしゃいます。
口ゴボかどうかを確認する方法として、人差し指を使うチェック法があります。 鼻先と顎先に人差し指を当てて、そのラインに口元が触れているかを確認します。もし口元が人差し指に押しつぶされるのであれば、口ゴボの可能性があります。
出っ歯の方や、歯並びは良いが顎の骨格の影響で口ゴボになる方は多いです。また、下顎が後ろに引っ込んでいる方も口ゴボになりやすいです。
Eライン矯正後の口元のイメージ

口ゴボを放置するとどうなる?
口ゴボ(出っ歯)は単に見た目の問題だけでなく、さまざまな健康上のリスクをもたらすことがあります。以下で、口ゴボを放置すると生じる可能性のある問題について説明します。
歯周病のリスク増加
口ゴボの状態では、前歯が正常な位置よりも前に突出しているため、ブラッシングやフロスなどの歯のケアが困難になります。そのため、プラークや細菌の蓄積が増え、歯周病のリスクが高まることがあります。歯周病は、最終的には歯の喪失につながることもある重篤な病気です。
噛み合わせの問題
口ゴボは噛み合わせのバランスを崩すことがあります。噛み合わせが悪いと、噛む力が均等に分散されず、一部の歯に過剰な負荷がかかりかねません。
そのため、噛み合わせのバランスが悪いと歯や顎関節に負担をかけることがあります。これにより、顎関節症や歯の摩耗などの問題が引き起こされることがあります。
口臭の悪化の原因となる
口ゴボによって口呼吸が増えることで、口臭が生じやすくなります。出っ歯は上顎の成長を阻害し、これが鼻呼吸を難しくすることが多いからです。口呼吸が多いと口の中が乾燥します。そうなると、口の中を清潔に保つ役割を果たす唾液が効果を発揮できません。そして、口臭の原因となる細菌が増える土壌を作り出してしまうのです。

そもそも本来、呼吸は鼻でするもので、鼻は空気中の異物やウイルスを取り除き、冷たく乾燥した空気を加湿、加温してくれるフィルターの役割をしているため、鼻呼吸は外気を体にとって害のない綺麗な空気にして肺に送ります。一方、口呼吸は空気中のウイルスや冷たい空気が直接肺に侵入するため、様々な病気や症状に繋がります。
ほうれい線の悪化
一般的に、ほうれい線は加齢とともに深くなるものですが、口ゴボの症状のある方はその進行が早まることが知られています。その理由は、出っ歯により口腔周辺の筋肉のバランスが崩れ、それが結果としてほうれい線の形成を促進するからです。出っ歯は「不正咬合」の典型的な例です。不正咬合とは、上下の歯が正常に噛み合っていない状態を指します。不正咬合は、顔の筋肉の動きを不自然にしてしまうことがあります。結果として顔の表情に影響を及ぼし、特にほうれい線の形成を促す可能性があるのです。
審美的な問題による自信喪失
口ゴボは、顔のプロポーションや横顔のEライン、表情に影響を与えるため、自己意識の低下や自信喪失につながることがあります。特に、社交的な状況や仕事の場での第一印象など、見た目が重視される状況では、出っ歯が精神的なストレスとなることがあるため、適切な対処が求められます。出っ歯の原因や程度に応じた適切な治療は、これらの問題を予防または改善するために重要です。早期に歯科矯正医の意見を得ることで、より健康な口腔の状態を維持できるでしょう。

梅干しシワにはボトックスも有効
口ゴボの方が口を閉じる際、下唇を持ち上げるオトガイ筋に力が入ってしまうため梅干しシワと呼ばれる細かなシワを作ります。インビザライン矯正で口元を下げることで改善を図りますが、お口周りの筋肉が関係しているため、ボトックスを注入することで筋肉の力を弱めた結果、効果が得られるケースもあります。
Eラインはインビザライン矯正で
出っ歯・口ゴボの症状は、機能面で健康リスクに繋がる要因がある他に、見た目においてコンプレックスを感じられる方が多く、気になって笑うことを躊躇したり、自分に自信が持てなくなる原因にもなります。
渋谷東京矯正歯科では、マウスピース型矯正装置「インビザライン」で、出っ歯・口ゴボの改善が可能です。インビザラインは、世界で延べ1700万人以上の患者様に使用されている、確かな実績のある矯正装置です(2024年時点)。1700万人分のデータが蓄積され、その臨床データは今も尚増え続けている点で最も安心して治療を受けていただけますが、同じインビザラインでも取り扱うクリニックや手掛ける医師によって、治療後の仕上がり、治療方法、治療期間、通院回数、費用、サポート内容に至るまで大きく異なります。患者さまの細かなご要望をどこまで治療計画に組み込むかも全ては医師の判断によります。ご自身のご要望が叶い、きれいな歯並びを早く獲得していただくために。まずはその違いを知っていただき、インビザラインの専門医だからできること、専門クリニックだから得ることのできる様々なメリットをご自身の目でご確認ください。

Eラインの矯正で当院が選ばれる理由
少ない枚数で改善できる
少ないマウスピースで改善できるので、期間が短いことはもちろん、部分矯正でご要望を叶えられる可能性も。
「枚数の差」を実感していただけます。
少ない通院で改善できる
リスクを加味した治療計画を作成できるので、抜歯をしないパターンでは4ヶ月に1度の通院で矯正が可能。
「通院回数の差」を実感していただけます。
短い期間で改善できる
多くの臨床経験により効率的な歯の動かし方を熟知しているから、綺麗な歯並びを圧倒的に早く獲得可能。
「治療期間の差」を実感していただけます。
同じインビザラインなのに、
なぜ短い期間と回数でEラインを改善できるのか、当院の診断でご確認ください。
「早く終わる矯正」を実現しています。

Eラインの矯正を当院で行うメリット

マウスピースで改善
ワイヤー矯正と違い、矯正装置の影響で治療期間中の口元の突出感がさらに気になってしまうといった心配がありません。

非抜歯でEライン実現
歯を抜かずにEラインを実現させたいという多くのご要望にお応えしています。

部分矯正での改善も
部分矯正でも前歯の大きな変化を実現できるケースがあります。諦めてしまう前に当院の症例をご確認ください。

横顔の変化が実現
重度の出っ歯でマウスピースでの治療を断られてしまった方も当院ではインビザラインで改善します。

インビザラインで改善できます
Eラインをなぜインビザラインで治せるのか、また、同じインビザラインでもなぜ短い期間で矯正できるのか、当院の症例をご確認ください。
歯を抜かずに口ゴボを改善したい方、期間を短く費用も抑えて部分矯正で口ゴボを改善したい方、前歯を大きく下げて横顔の変化を求めている方、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で悩まれている方など、お気軽に当院までご相談ください。